一朶の白い雲を見つめて ~司馬遼太郎記念館へ
出張で関西へ出かけたのを機に、足を延ばして、
以前から一度訪ねてみたかった司馬遼太郎記念館へ。
思えば、中学生、高校生、大学生そして社会人として、
それぞれの時代に
司馬作品に出合い、刺激を受けてきました。
「燃えよ剣」では、不器用な若さを
「世に棲む日日」では、己の信念のために生きる力の強さを
「竜馬がゆく」には、大きな時代のうねりに挑戦する心を
「坂の上の雲」には、時代の中で翻弄される若者の生きざまを。
記念館は、安藤忠雄氏の設計。
自宅に隣接した建物は、展示品の価値というよりも、
司馬先生の生きざまや息づかいを感じる空間。
以前、何かで読んだ「記念館の天井に浮き出る坂本龍馬そっくりのシミ」も
しっかりと確認できました。
世の中に理屈では説明できない不思議なことがあるんだろうと思います。
司馬先生の書くことへの執着、こだわりを
モノを書くことに携わる一人として、心に受け止めました。