冬空の下、能登半島の先端へ
珠洲の方には恐縮ですが、道路が整備されたとはいえ、金沢からは遠い。珠洲の方とお話しすると、珠洲の方はさまざまな用件で、金沢へお見えになる機会は多いが、金沢の人間にとっては、珠洲に行くというのは、一種、覚悟が必要になります。
それでも実際に現地を訪ねてみると、日ごろは見ることのできない風景、お会いできない方との触れあいがあってやっぱりいいものです。
能登半島は日本海に大きく突き出し、季節風の影響を受けやすいこともあってこの日も天候は、猫の目のようにくるくると目まぐるしく変わるのでした。
能登有料道路(この名称もあと2か月余で変更に)を車で走ると、途中、視界が遮られるほど吹雪いたかと思うと、時をおかずして青空や太陽も顔をのぞかせるのでした。
取材を終えて、立ち寄ったのは能登のシンボルともいえる「見附島」。通称の「軍艦島」の名の通り、冬の海に威風堂々とそびえています。
空も日没に向けて刻々とその顔を変えていき、グラデーションがかかった幻想的な色合いを見せてくれます。
さあ、家路に、と車を走らせると路面はシャーベット状で、ハンドルさばきも慎重に。と思いきや、能登有料道路で事故発生。処理のため、しばらくは立ち往生を余儀なくされたのでした。
快適な道も冬場は用心。安全運転で。