北方謙三氏 新シリーズ「チンギス紀」
「私には、言葉という武器がある。
歴史を創った英雄であろうと、言葉が尽きないかぎり、私は書ける。
言葉の先に、物語があるのだ。」 (北方謙三氏「執筆にあたって」)
こんな文章を目にしたら、読まずにはいられない。
ということで、新シリーズ「チンギス紀」を読み始める。
「水滸伝」「楊令伝」に続いての大河小説シリーズ。
「風が吹いている。草が揺れていた。
地平から、単騎、疾駆してくる男の姿が見えてきた。
顔までが、はっきりわかる距離になった。
眼が燃えている。
そして、笑っていた。」 (北方謙三氏「執筆にあたって」)
分かる人には分かる北方ワールド。
北方氏のハードボイルド小説を読み始めて30年余り。
著者も自分も年齢を重ねたな。
この間、北方氏とは2度お目にかかっている。
「金沢はモノトーンの街だな」と語ったことが今も印象に残る。
読み進めると、チンギス紀でもモノトーンの描写に出くわした。
そして、50歳を過ぎても気に入った作家の小説にはミーハー。
ノベルティに引かれて書店で1、2巻を購入。
歴史大河小説との長い付き合いがまた始まる。