Design + Blog

取材、デザイン、時々コーヒーやカメラに思いを巡らせる毎日。

本、読書

「SHOE DOG 靴にすべてを。」

起業あるあるが満載 「SHOE DOG 靴にすべてを。」フィル・ナイト著。新聞の書評欄で目にした時には、アメリカの大企業のサクセスストーリーなんて縁遠い話と思っていた。 取材先で、インタビュー相手が直前まで手にしていたので気になって読み始めた。 読み…

「君たちはどう生きるか」吉野源三郎著

80年前に書かれた児童書 「君は何も生産していないけど、大きなものを毎日生みだしている。それは何だろうか?」(吉野源三郎著「君たちはどう生きるか」) 戦争に向けて国家体制が強まっていく80年前に書かれた児童書が時を超えて、今の自分の心に響く。 80…

ブラジャーで勲章をもらった男

出版に関わった方と出会うという偶然 「ブラジャーで勲章をもらった男」。 奇をてらったタイトルだなと書評欄で目にした時から気になっていた。 不思議なことがあるもので、気に留めていると、この書籍の出版に関わり本文中に何度も登場する方と偶然出会う。…

晴耕雨読ならぬ晴動雨読

晴耕雨読、優游(ゆうゆう)するには至らず 日本列島は先週来、記録的豪雨に見舞われ、各地で大きな被害が続いている。 被害に遭われた方には、心からのお見舞いを申し上げます。 「晴耕雨読」は、日本の漢学者塩谷節山の詩が出展だとか。 田畑に囲まれ、世…

司馬遼太郎記念館

ものを書くことに携わる者として 大阪へ出向いた際に、足を延ばして司馬遼太郎記念館へ。 今回が二度目の訪問。 新聞記者から作家に転じて、日本人と歴史を追い求め続けた司馬遼太郎氏。 梅雨の晴れ間の蒸し暑い日、駅からは少し離れた記念館まで汗をかきな…

北方謙三氏 新シリーズ「チンギス紀」

「私には、言葉という武器がある。歴史を創った英雄であろうと、言葉が尽きないかぎり、私は書ける。言葉の先に、物語があるのだ。」 (北方謙三氏「執筆にあたって」) こんな文章を目にしたら、読まずにはいられない。 ということで、新シリーズ「チンギ…

コーヒーと本

コーヒーと本、コーヒーと文学は相性が良い。 書店で目にして、すぐに買い求めた一冊。 「こぽこぽ、珈琲」(河出書房新社) 著名な作家によるコーヒーエッセイアンソロジー。 寺田寅彦、吉田健一、團伊玖麿、野呂邦暢といった学生時代に必要に迫られて読ん…

白山検定 取材で学んだこと

昨年取材を担当した「白山検定 参考書」(白山市観光連盟発行、北國新聞社発売)。取材の醍醐味は、未知の領域へと踏み出すことです。分かりやすくいえば、新たなことを知ることにあります。 白山市を取り巻く歴史上の人々の取材。加賀の千代女や暁烏敏ら著…

珈琲が呼ぶ

学生時代に読みふけった赤い背表紙の文庫本。 青春だった片岡義男氏の作品。 風を感じたくてバイクに乗り始めたのも彼の作品を読んだから。 山奥にある風呂で、長い髪の素敵な女性と出逢えると思ってツーリングにも出かけたな。 大人になって、「コンバーチ…

コーヒーもいいけれど…

コーヒー好きで、いつでもどこでも一日何杯もコーヒーを飲みます。 それでも時には、コーヒーはちょっと違うかなという気分に。 そんな時に手軽に日本茶をいただきます。 年齢を重ねてお茶がおいしく感じるようにもなってきました。 茶道をたしなむなんて、…

【朗報】ふるさと自費出版大賞 優秀賞

出版文化の発掘と、自費出版への関心を高めることを目的に実施されている「ふるさと自費出版大賞」(全国新聞社出版協議会主催)。 当方が編集、デザイン等を担当させていただいた金沢在住の歌手・作曲乙田修三さんの自伝「歌と出逢いに恵まれて」が優秀賞…

「人との比較ではなく、自分の『好き』を追求すること」

「旅するように生きてみたら」(有川真由美著)を読んでみました。作中にあった一文。「人との比較ではなく、自分の『好き』を追求すること」。自分自身どこかでそんな生き方を選んできたように思えます。 独立して、年齢も重ねた今、サラリーマン時代の同…

結局、自分の世界に行き着く

軽井沢は濃い霧に包まれ、半袖では、肌寒いほど。 日本を代表する避暑地というのもうなずけます。 大型のアウトレットもありますが、ここはやはり、人混みを避けて、快適な空間で過ごしたいところ。 森を歩き、せせらぎに耳を澄ます。 そして、おいしいコー…

原点に返る 初心に帰る

「きほんはいつも、自分を助けてくれる」。 ~松浦弥太郎著「しごとのきほん くらしのきほん100」~ 原点を忘れずに。 と、ここまで書いて、手元のハンドブックを見れば、 「原点に返る」は「返る」 「初心に帰る」は「帰る」だと気づきました。 「返る…

「世界から猫が消えたなら」(川村元気氏著)

村上春樹氏の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」に続いて、読んだ小説が「世界から猫が消えたなら」(川村元気氏著)。 軽い小説が読みたいと思い、手にとってみたのでした。表紙には猫の写真。川村氏は映画プロデューサーであり、軽妙な文体でさ…

「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」(村上春樹氏著)

先日、読んだ「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」。村上春樹ワールドにはまり一気に読み終えたのでした。ストーリーは、ものすごく現実体験に近い(ような)部分と、やや現実から離れた部分が入り混じる。時代背景や主人公の世代を考えると、自分…

編集と撮影を担当した「似顔絵あみぐるみを作ろう」が出版されました。

編集と写真撮影に携わった本が発売されました。弊社デザイナーで似顔絵あみぐるみ作家の木和田里美の著書「似顔絵あみぐるみを作ろう」が北國新聞社から出版されることになりました。似顔絵あみぐるみ は、家族や知人、あこがれの人などに似せて毛糸で作る人…

「頭の回転数を上げる45の方法」(久保憂希也・芝本秀徳氏著)

出張先で購入していた「頭の回転数を上げる45の方法」(久保憂希也氏、芝本秀徳氏著)を読み終えました。どっぷり浸かって短時間で(場合によっては、出張帰りの電車の中で)読み終える本もあれば、業務の合い間に手に取り、時間をかけて読み終える本もあり…

「死の淵を見た男」(門田隆将氏著)

東日本大震災から2年が経過しました。復興が進む一方で、依然として、福島第一原発では放射性物質に汚染された水が貯水槽から漏れる問題が発生し、事故の収束や廃炉に向けた対応も困難を極めています。そんな中、昨年暮れに読んだ一冊が「死の淵を見た男」(…

「帝国ホテルの不思議」(村松友視氏著)。

昨年読んだ本のうち、心に残る一冊です。「おもてなし」「プロフェッショナル」ということを考える時に何度か読み返します。「帝国ホテル」といえば、日本人の誰もが知っている老舗ホテル。日本における「ホテル」の伝統や権威、品格の象徴というのは大げさ…

美崎栄一郎さんとともに。仕事術・ノート術を学ぼう

「iPadバカ」や「『結果を出す人』はノートに何を書いているのか」などの著者である 美崎栄一郎さん と合流。 11日(月・祝)は、美崎さんをゲストに仕事術、ノート術の勉強会、「金澤町家塾 美崎栄一郎の仕事術、ノート術」を開催します。当方は、ファシリ…

立ち向かえ。愛する者のために。

「立ち向かえ。愛する者のために」。 帯のコピーを見ただけで心にしみる。 大沢在昌氏著「冬芽の人」。 読みかけの本があるのだが、新刊広告を見た途端、書店に走り購入。 学生時代、まだ売れない頃から大沢氏のファン。 なんで売れないのかなと思っていると…

「武士道」の特集

新渡戸稲造著の「武士道」を特集した雑誌を見つけ買い求めました。「義」「仁」・・・。日本人の心のありようが描かれている「武士道」。勇気、信念と敢為堅忍の精神をもって道を究める。記事を読むうちに、もう一度、「武士道」を読み返したくなりました。…

能登出身の長谷川等伯描いた作品が直木賞に

先日、ふと思い立って買い求めた安部龍太郎氏著「等伯」。日経新聞連載時に続けて読めなかったので、改めて読み直そうと。読み始めたタイミングで、直木賞受賞作に。能登に生まれ、33歳で自分の思いを遂げようと京都へ向かった等伯。能登を旅立つ描写には、…